一夜明けたら、ポストとタイムズとグーグルが・・・

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12/09/2009 by kaztaira

「グーグルCEOの新聞救済策」の中で、「シュミットCEOが言っていることが、果たしてそうなのかどうかは別にして」などと書いて一夜明けたら、「ワシントン・ポスト+ニューヨーク・タイムズ+グーグル」連合ができていた。
正しくは、この3社が共同開発を続けてきたオンラインニュースの表示システム「リビング・ストーリーズ」の試作版が、8日付けで公開されたのだ。グーグルの公式ブログにその概要が書いてある。

リビング・ストーリーズの特徴は、テーマごとに各記事を分類し、ワンストップで関連記事を閲覧できるという点だ。今のところ試作版に掲載されているテーマは「アフガン戦争」「新型インフル」「医療保険改革」「地球温暖化」など八つ。それぞれ
・テーマの概要
・時間軸で示したニュースの経緯
・最新のものがトップに表示される各記事の表示部分
に分かれ、ニュースの構成は自動的に更新される。ニュースの概要から背景、最新ニュースまで、一つのページに整理された形で提供されている。

さらに
・個別のテーマ
・登場人物や発言
・ニュースの重要度
・時系列の逆順/昇順
などで、読者の関心に沿って、表示を切り替えることができるツールボックスがある。

システムはグーグルが担当し、記事についてはポスト、タイムズが編集局の現場も参加して開発をしたようだ。

この話のキモは何なのか?

グーグルのブログの説明だけではよくわからないが、ポストのメディア担当、ハワード・カーツ記者の記事が、舞台裏まで書き込んでいて、しかも書きぶりが皮肉っぽくて、面白い。

「この新しいオンラインツールは、まあ、ジャーナリズムに革命を起こそうとしている、わけではない。だが、開発に関わった3社の担当者たちは、オンラインでのニュースへの接し方を変える、第一歩だとは考えている」

ポストやタイムズへのメリットは、ひとつのページに関連のニュースをまとめることで、関心のある読者はなんどもそのページを訪れ、あるいはリンクを張り、それが結果的にグーグル検索での順位を押し上げることになる点だという。試作版は、グーグルのサイトで公開されているが、いずれはポスト、タイムズ自身のサイトへ移植される予定。さらに、検証がうまくいき、引き合いがあるようなら、他の新聞社、雑誌社、ウェブサイトに無料で提供する予定だともいう。

「読者はこれまでとは違う形で、ニュースに接したいと思っている。ならば、報道機関はそれを試してみなければ。ただ問題は、いつ走り出すのか、そしてそのメリットは何か、ということだ」。そんな編集幹部の微妙なコメントも紹介されている。

共同開発の話が水面下で始まったのは、ちょうどニューズ・コーポレーションのマードック会長が「われわれの著作物がグーグルに盗まれるのを放っておいていいのか」とグーグル批判を繰り広げていた今春。それから数カ月、新聞業界を取り巻く環境が深刻化する中で開発が続けられたという。

気になったのは、編集幹部たちが、このリビング・ストーリーズをつくるのに、現場でばかにならない作業時間をとられる、と懸念している点。「もっと自動化できないと」というわけだ。詳細がよく分からないが、おそらくタグづけとか、テーマの概要の更新とか、微妙にうっとうしい手作業が入っているのかもしれない。

タイムズはすでにタイムズ・トピックスという同じようなページを持っている。だが、タイムズの記事によると、はかばかしい成果は上がっていないらしい。そのてこ入れの側面もあるようだ。

同業者としてはうまく欲しいことは欲しいのだが。でも、よく考えると、グーグルのシュミットCEOのWSJへの投稿は、この「連合」をにおわす前触れのファンファーレだったのか? マードック会長への宣戦布告? あるいは、友だちになろうよ、という呼びかけか?

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