ネットの10年、見通した「宣言」

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12/31/2009 by kaztaira

大晦日。00年代の終わりでもあり、この10年を振り返る記事が花ざかりだ。

 10年前の大晦日は、会社で仕事をしていた。当時は社会部にいて、1999年を「99」年と2桁で処理していたコンピューターが、2000年に日付が変わると同時に「00」を「1900」年と処理して不具合がでるのではないか、と言われた「西暦2000年問題」の臨時取材体制を取っていた。結局、大したことは起こらなくてよかったが。
 年明け早々、ネット大手のAOLとメディア大手タイム・ワーナーの「世紀の合併」が発表され、ITバブル絶頂期の「メディアとネットの新世紀」を強烈に印象づけた。
 それから10年、今月、正式に両者は合併を解消。テッククランチの「2000―2009年: この10年の最大の負け犬(落ち目の製品)は何と何?」にも、AOLがランクインした。
 などと、10年を振り返ると、遠い目になりがちだ。2000年当時には、すでにiモードもあり、グーグルもあった。「グーグル」という言葉が朝日新聞に登場するのは、01年2月。当時、私も編集に関わっていたデジタル面というページのコラムで、紹介されていた。さらに、翌月には、共同創業者のラリー・ペイジ氏のインタビュー記事も載っている。
 だが、正直にいうと、iモードについては、パソコンを使ったインターネットの「おまけ」ぐらいにしか考えていなかったし、グーグルについても「なんで今さら検索?」と思っていた。
 どちらも私の見込みは大きく外れた。テクノロジー音痴です。
 その音痴ぶりを棚にあげていうなら、この10年は、間違いなく「ネットの10年」だった。そして、それを支えたのはブログ(やツイッター)などのソーシャルメディアであり、それらの情報を蓄え、整理してみせたグーグルだ。
 それを後出しジャンケンで言うのなら私でもできるが、10年前に見通していた人たちがいる。「クルートレイン宣言」という95カ条のテーゼを公開した4人だ。

cluetrain manifesto

「リナックスジャーナル」の編集者でブロガーとして知られるドク・サールズ氏、やはり著名ブロガーのデビッド・ワインバーガー氏クリストファー・ロック氏リック・レバイン氏

 ウェブで公開されたのが99年。出版されたのは翌2000年。「市場は対話だ(Markets are conversations)」で始まる95のテーゼは、一貫して、ネットの広がりによる、一方通行ではない情報の流れ、人と人のつながりから、新しい市場の姿を見通す。
 04年ごろ、ネット上の双方向サービスの隆盛を「ウェブ2.0」と表現したキーワードは、まさにこのクルートレインの内容を、ウェブサービスの側から整理したものだといえる。
 この10年を、ずばり言い当てている。あれこれ振り返るより、改めて95カ条を読み返し、次の10年を考えた方がためになるかもしれない。
 公表10周年を記念して、このテーゼのパロディーを披露しているブログがあった。「市場(マーケット)は対話。スーパーマーケットは言い争い」と、軽めの調子で、本家のサールズ氏も面白がる出来だ
 「これまでのビジネスのやり方は終わりだ―あなたの会社を絶滅恐竜にしない95の法則」という翻訳も出版されているので、興味のある方は。
 それではよいお年を。

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