ネットは考え方をどう変えた?

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01/09/2010 by kaztaira

ジョン・ブロックマン氏という、技術系出版で知られた編集者がいる。最近では、「キュリアス・マインド」という本が話題になった。

 「インターネットは、あなたの考え方をどう変えましたか?」。ブロックマン氏は、「エッジ財団」という非営利団体のサイトで、こんな質問と、それに対する回答を掲載している。
 これまでも、毎年、「未来を形作るアイディアとは」といった質問と回答を書籍化してきたようだ。
 回答者は159人。それぞえの分野でビジョナリーと言えそうな、かなりの顔ぶれ。拾い読みするだけでも面白い。
 まずは、ブロックマン氏本人の回答。題が難しい。「相互作用する集合意識の無限のゆらぎ」。わかります?
 ブロックマン氏は、技術とメディアの歴史を振り返る。では、人類最大の発明は? 火の利用? 印刷? 電気の発見? 「会話」だという。
 この新たな「発明」によって、私たちの心は「外部化」され、共有されるようになった。そして、ネットの上では、この「集合意識が相互に作用しんがら、無限のゆらぎ」を続けている。つまり、会話を続けているのだ、と。
 かつて、大規模並列コンピューターのシンキング・マシーンズ社を共同設立したダニエル・ヒリス氏は、「『絡み合い』の夜明け」と題してこういう。私たちが何事かを決めるとき、すでに自分一人で考えるのではなく、大きくネットに依存しているという。それだけではなく、人とコンピューターが複雑に結びつき、共依存する生態系として、人間の制御を超えて「進化」していくのだ、と。
 とまとめると、味も素っ気もないが。
 かつて、ヒッピー文化を体現した一人で、「『情報はフリーになりたがる』と言った人」でも紹介したスチュアート・ブランド氏。私が以前インタビューした時のメインのプロジェクトは、ヒリス氏や、ミュージシャンのブライアン・イーノ氏らと1万年時計の製作に取り組む「ロング・ナウ協会」というものだった。「エッジ財団」ともかなり重なりあうコミュニティーのようだ。
 ブランド氏の回答は「私のギルド」。実際にはほとんど顔を合わせることはない、ヒリス氏やイーノ氏らとの、オンラインの会話を通じて、自分の考えをまとめることができる、とブランド氏は言う。その「ソーシャルに拡張した心」の大きな部分を占めるヒリス氏らを、「ギルド」と呼ぶ。
 「思考の外部化」という点では、ヒリス氏ともつながる視点だ。ブランド氏は、80年代半ばに有名な電子掲示板「ウェル」を運営していたことでも知られる。ネットのコミュミティー機能に、重きをおいて見ているのだろう。
 私自身はどうだろう。原稿を書く上でのアイディア、データ、情報のやりとり、スケジュール。ほどんどの「思考」を、ネット上のグーグルなどのサービスに投げ込み、「外部記憶装置」として使うことが多い。頭の半分以上は、ネット上にある。とりあえず、ちぎっては投げたデータを、検索で探し出し、文脈をつけ、文章の形にしていく。
 思考の流れは、直線ではなく、デジタルに分散し、必要な時だけ形をとる、という感じだろうか。特に、クラウド的な使い方がメインになってからは、その傾向が強い。
 その点は、大きく変わったと、自分でも思う。
 エッジ財団のページには、ほかにも、イーノ氏や、「ウェブ2.0」を提唱したティム・オライリー氏、理論物理学者のリサ・ランドール氏、「ロングテール」で知られるクリス・アンダーソン氏などの回答も紹介されている。
 興味のある方は。
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