この10年の言葉は「グーグル」

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01/12/2010 by kaztaira

毎年この時期、「昨年の言葉」を発表している米国方言協会(American Dialect Society)という団体がある。

 「昨年の言葉」は、前年1年間に広く普及し、その年を代表するような単語や表現を、会員による投票で選ぶ。今回で20回目になる。「2001年の言葉」は「9-11」、「2007年の言葉」は「サブプライム」だった。
 さて、「2009年の言葉」は? その発表が先週あった。
 まず思い浮かぶのは「チェンジ」。ところが、ノミネートすらされていない。
 1位は「ツイート」で69票。ミニブログ「ツイッター」で「つぶやく」という意味だ。昨年は日本でもブームになった。まあ、順当なところか。
 ではそれ以外の順位は。3位「H1N1(新型インフルエンザ)」14票。なるほど。2位「フェイル(失敗する)」34票?
 「フェイル」というさして特徴もない言葉が、そんなに盛り上がっただろうか。
 不思議に思って、グーグルをあれこれ調べてみると、同協会の運営委員であるベン・ジンマー氏のブログと、ニューヨーク・タイムズ・マガジンへの寄稿「動詞から感嘆詞になった『フェイル』」、にその答えがあった。
 盛り上がっているのは、普通に使われる動詞としての「フェイル」ではなく、名詞、感嘆詞としての「フェイル」なのだという。
 よく知られるのが「CNNフェイル」。ツイッター上では、6月のイラン大統領選をCNNがきちんと報道をしなかったとして、「#cnnfail」というハッシュタグ(キーワード)をつけた不満の声が上がっていた。
 ツイッター的な、独特の使い方のようだ。ちなみに、ツイッターがシステム障害で使えなくなると、鯨を小鳥が持ち上げているイラストが表示されるが、これは「フェイルホエール」と呼ばれているとか。
 「失敗」の名詞「フェイリア」よりも、突き放して相手をピシャリと否定する、嘲りの感じがある使い方で、この記事によると、そもそもは、日本の「ブレイジングスター」というテレビゲームで、「ゲームオーバー」を「ユー・フェイル・イット」と表現したことに、由来するらしい。
 日本語の感じだと、「失敗」というよりは、「ダメ」「残念」「痛い」「終わってる」などのニュアンスだろうか。そういう、痛くて残念な写真を集めた「フェイルブログ」というサイトも紹介されていた。
 この投票は、米国言語学会(Linguistic Society of America)と同時開催で行われている。そもそも米国方言協会というのは、1889年設立の北米の英語研究のための団体。かなり歴史があり、言語学者、辞書編集者、語源研究家、文法学者から編集者、ライターといった「言葉」の専門家の集まりだ。
 そのプロたちは、あわせて、「この10年の言葉」も選んでいる。3位「9-11」16票、2位「ブログ」31票。1位は断トツの74票で「グーグル」。
 ちょっと、当たり前すぎて面白みには欠けるが。
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