IPアドレスの在庫が1割を切った

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01/27/2010 by kaztaira

「IPv4の在庫が1割を切った」。先週19日、「ナンバー・リソース・オーガニゼーション(NRO)」という組織が、そんな声明を出した。日本の管理組織「日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)」も、同様のリリースを出している。

 この発表に、どんな意味があるか。今のアドレスは着実に在庫が減り、いずれ、なくなるということだ。では、その後のインターネットはどうなるのか?
 以前、「広がらぬ次世代アドレス」という記事や、「『アドレスがなくなる日』とツイッター」で、IPアドレスの現状をまとめたが、あまり親しみやすい話でもないので、もう一度おさらいをしておきたい。
 ネットの電話番号にあたるIPアドレスの、現行の規格「IPv4」は、二進数で32桁の数列。全部で約43億個のアドレスがある。アドレス管理の大本、国際機関IANAから地域の管理団体への割り振りの勘定をするときは、これを256個の「ブロック」に分けて考える。
 ちなみに冒頭の組織、NROは、その地域管理団体がまとまったものだ。
 上記の発表によると、日本時間の19日未明に、ブロック2つが地域管理団体に割り振られた結果、今、中央の在庫は、全256ブロック中24ブロック(約4億個分のアドレス)となり、インターネットのIPアドレスは、最後の1割を使い尽くす水域に入ったのだという。
 ネットニュースの「アルステクニカ」が、この使用済みと在庫分のブロックを、きれいに色分けした一覧を掲載している。
 対応策は2つ。今あるものを、節約しながらだましだまし使っていくか、新しいものに乗り換えるか。
 節約しながら、だましだまし、の方策としては、外線を複数の内線で共有するのに似た「NAT」という技術を使い、今のアドレスを有効活用するのが一つ。さらに、手元で余っていて、使ってないアドレスを、供出してもらう、という作戦。タダではなかなか出てこないので、事実上の売買を認めることも検討中だ。
 ただ、売買を認めても、それによる今のv4アドレスの延命効果は約11カ月と見られている。あまり、「物件」は出てこないだろうという見立てだ。
 この問題の専門家であるジェフ・ヒューストン氏の現時点の試算では、中央の在庫が切れるのが2011年9月初め、その配布先、地域管理団体でも在庫切れになるのが2012年8月末。とすると、売買による延命効果も限定的ということになる。
 そこで二進数で128桁、アドレスの数も天文学的に増える次世代規格、IPv6の出番となるわけで、上記NROの発表も、そこに力点を置いている。もうあとがないのだから、早くv6対応を、というわけだ。
 それがスムーズにいけば、話はすっきりする。だが、「広がらぬ次世代アドレス」でも書いたが、v6に雪崩をうつような動きにはない。先のアルステクニカの記事は、「v4からv6へのスムーズな移行には、もう手遅れだ。v4はない、v6はまだ普及してない。そんなドタバタに備えておこう」と言う。
 あまり賛同したくないが、ありそうなシナリオではある。
 緩慢な変化に対しては、人も、茹でがえるも、なかなか反応したがらない。
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