グーグル・バズを無効にしてから

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02/12/2010 by kaztaira

(12日13:20 UPDATED)

 「グーグルにも『つぶやき』あります」で紹介した、グーグル版ツイッター「グーグル・バズ」に「プライバシー問題」が指摘されている。心配な読者は、まず「Gメール」画面の一番下にある「バズを無効にする」というリンクをクリックしてから、読んでもらった方が安心できるかもしれない。
 ネットニュースサイト「シリコンアレ・インサイダー」のニコラス・カールソン氏による、この記事「警告:グーグル・バズに重大なプライバシー問題」やCNETのモリー・ウッド氏の「グーグル・バズ:プライバシーの悪夢」が、問題点を整理している。
 おさらいをしておく。「バズ」は、今週水曜日ぐらいから、Gメール画面上で使えるようになったツイッターのような機能。知り合いなどを「フォロー(閲読登録)」すると、そのつぶやきが読め、逆にフォローされると、相手が自分のつぶやきを読むことができる。
 問題になっているのは、最初にこの機能を使う時、Gメールで電子メールのやりとりや、チャットを何度かやっている相手を、自動的に「フォロー」するようになっている点だ。しかも、自分が誰を「フォロー」しているか、自分が誰に「フォロー」されているかが、自動的に「公開」されるのだ。
 何が問題なのか? ツイッターなどは、そもそもやりとりやフォローが公開されていることが前提の「多数対多数」ののサービスだ。フォローする側もされる側も、そのつもりで使っている。
 では電子メールは? 多くの場合は「一対一」で、そこには「通信の秘密」も保証されている前提で、使っている。そのネット上の「人間関係」が自動的に「公開」されてしまう点が、問題視されている。
 シリコンアレー・インサイダーのカールソン氏は、シャーナリストとやりとりをしている匿名の情報源が公開されたら、昔のガールフレンドとメールのやりとりをしていることが奥さんに分かったら、部下とライバル社の役員が連絡を取り合っているのを上司が見つけたら、と想定される「危険」を例示する。
 ニューヨーク・タイムズのジョシュア・ブラスタイン氏は、米外交誌「フォーリン・ポリシー」のエフゲニー・モロゾフ氏のブログからこんな引用も。「私がイラン政府や中国政府関係者なら、直ちにサイバー部隊を使って、政治活動家のグーグル・バズの登録情報をチェックさせる。政府が把握していなかったような交友関係がないかどうか調べるために」。
 実際、こういうこともある。「イラン当局、革命記念日前にGメールの利用制限?
 グーグルの利用者フォーラムには、「自動的に大家さんをフォローさせられた」という苦情も。
 私も自分のGメールで試してみた。だが、「自動フォロー」は0件。
 上記の事態が起きるには、いくつか前提条件がある。(1)相手と何度かやりしたことがあり(2)相手もGメールを使っていて(3)相手が「公開プロフィール」を開示している(4)相手の「公開プロフィール」に個人を特定できるような「個人情報」が掲載されている、の4点だ。
 私にはその最初の3点を満たす相手もいなかったということだ。
 ここで大事なのは「公開プロフィール」。グーグル上の自分の紹介ページだ。
 試しに、「グーグル・バズ」に何かを書き込んでみようとすると、「バズに参加するには、名前と写真をフォローした公開プロフィールが必要です。公開プロフィールはウェブ上に表示されるので、友だちに見つけてもらうことができます」という画面が浮き上がる。
 そして、その下には「プロフィールを保存して続行」というボタン。特に気にせずに、これを押すと、続いて、「バズ」での投稿ができるようになる。
 だが、その時、「公開プロフィール」というものが、「Gメール」の利用登録時に入力した情報をもとに、自動的につくられている。そして、「自分がフォローしているユーザーや自分をフォローしているユーザーのリストを表示する」という機能が、初期設定で「オン」になっている。
 だから、上記の4点が満たされていると、自分の気付かないところで、知人との人間関係を開示することになってしまうのだ。
 「公開プロフィール」は検索することもできる。試しに「Eric Schmidt」を検索してみると、何人かいる中で、「CEO (Google 勤務)」という肩書の人もいる。
 画面右側には、「4人をフォロー」とあるが、クリックすると「公開プロフィールのないユーザーが4人」と表示される。「自動フォロー」(あるいは手動)で4人をフォローすることになったが、相手が全員、「公開プロフィール」をつくっていなかった(バズを利用していなかった)、ということだろうか。
 さらに、「Gメール」登録時に、氏名記入欄に本名を使っている人たちもいる。特に、「バズ」をアイフォーンやアンドロイド携帯などで使うことで、それがネット上に開示されるという事例が、日本国内でも起きているようだ。
 「『Google Buzz』で本名や居場所がばれる? ネットで騒動に」(ITメディア)
 携帯サービスの場合、GPSによる位置情報も使うため、自宅などで使うと、その住所も開示することになる。アイフォーンは、位置情報を使わない設定もできるようだが、アンドロイドの場合、それがいやなら「そもそも使わない」という選択肢しかないようだ。
 グーグルのサービスを巡っては、これまでに、「グーグル・マップ」の「マイマップ」機能で個人情報が公開されてしまう、という問題もあった。
 グーグルは公式ブログで、サービスの紹介に加えて、「Googleバズを快適にお使いいただくために」という「注意書き」も掲載している。
 「実名」の問題は、グーグルのトップページ右上「設定」→「Googleアカウント設定」→「プロフィールの編集」とたどると、「プロフィールの編集」ページの一番下に、「プロフィールを削除」というリンクがある。これをクリックすると、「公開プロフィール」は削除できるようだ。
 さらに、「フォロー」だけを非開示にするとか、個別に「フォロー」を開示する相手を制限するとか、様々な設定もできる。理解するまでが面倒だが。
 そもそもの問題は、「バズ」が初期設定で「オン」になっていて、いやなら「オフ」にするという「オプトアウト」の設定だ。使いたければどうぞ、という「オプトイン」にすれば、話はすっきりするのだが。

 「Google バズ プライバシー ポリシー」もあるので、丁寧に読んでから、判断されることを、強くおすすめする。

 

●UPDATE:12日13:20

 

グーグルは日本時間の12日午前10時前に、この問題をめぐる「グーグル・バズ」の改修点を、「公式Gメールブロク」で発表していた。

 

改修は3点。(1)最初のバズ設定画面で、「フォロー」の表示/非表示の選択を明示的にする(2)「フォロー」してきた人を、「ブロック」するリンクの追加(3)「フォロー」してきた人のうち、「公開プロフィール」がない人は、別枠にまとめて、一般公開はされないようにする。

 

ただ、初期設定は「フォローの表示」にチェックが入った「オプトアウト式」のままで、「オプトイン式」にはならないみたいだ。そしてその改修も、反映されるにはすこし時間がかかるようだ。

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