ハフィントン・ポストから学ぶこと

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04/25/2010 by kaztaira

ネットのニュースサイト「ハフィントン・ポスト」。オバマ大統領が、記者会見で同サイトの記者の質問を受けるなど、既存のマスメディアに匹敵する存在感を持ち始めていることは、昨年2月の連載「ネットはいま」でも紹介した。

 2003年のカリフォルニア州知事選に出馬したコラムニストのアリアナ・ハフィントン氏が、その2年後に立ち上げたのがこの「ハフィントン・ポスト」だ。今やニュースサイトの中でベスト10に入る人気ぶり。ニューヨークタイムズにも迫る勢いだ。
 既存メディアや新興メディアが、この急成長から学べることは何か? ハーバード大のニーマン・ジャーナリズム研究所のブログで、かつて全米2位を誇った今はなきメディアグループ、ナイトリッダーのデジタル部門を率いたケン・ドクター氏が考察している。
 その中で挙げているのは六つの「教訓」だ。
 「他とは全く違うブランド力を生かす」:ブッシュ政権時代から、リベラル色を鮮明に、歯に衣着せぬ論陣を貫いて、無味無臭の他メディアとの差別化を果たした。
 「コンテンツに金を使いすぎない」:オンライン百科事典「ウィキペディア」の創設者、ジミー・ウェールズ氏はこんなことを言っているらしい。「トップクラスの政治ブロガーは、ニューヨーク・タイムズのオピニオン面のコラムニストたちと肩を並る実力を持っている。だとすると、新聞社は、そこに大枚はたく必要があるんだろうか」。ハフィントン・ポストは、セレブにも寄稿を頼んだが、その一方で、一般的知名度はないが評価の高い執筆陣を、抑えた原稿料で連れてきた。
 「ソーシャルに入り込め」:ネット利用動向を専門に調査している「ビュー」のデータから、ネット利用者の75%はメールやソーシャルサイト経由でニュースを知り、52%は、さらにそれをソーシャルに共有すると指摘。ハフィントン・ポストはフェースブックやツイッターをしっかりと組み込んでいる、という。
 「ニッチ、ニッチ、ニッチ」:これは、読んで字のごとく。
 「よそが引く時こそ打って出る」:大不況の去年、スタッフを100人近くに大増員したとか。
 「ピンボールのように」:深掘り、地域、ソーシャル、モバイル・・・ピンボールの魔術師のような、あっちもこっちも、同時に点数を叩き出す多面展開。より多くの、情報を欲しがる人たちに、もっと多くの情報を。
 最後の総括も興味深い。ハフィントン・ポストの2009年の収入は、推定で1,200~1,500万ドルとし、ニューヨーク・タイムズの1割程度としながら、かけているコスト効率から見ると、いい勝負をしているのでは、との見立て。
 勉強になります。
 ◇    ◇
 ネットとメディアをテーマにした「メディア激変」を平日夕刊(と夕刊のない地域では翌朝刊)で長期連載しています。アサヒ・コムでもご覧いただけます。ツイッターでも発信中(@asahi_media
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