20年の未来、1万年の未来

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09/27/2010 by kaztaira

大手広告会社の電通と博報堂が、「未来」をテーマに、共同でラボを立ち上げた。九州大学大学院芸術工学研究院の協力で、産学連携で24日に発足した「MIRAI DESIGN LAB.」だ。電通プロモーション・デザイン室長の池永忠裕さんと、HAKUHODO DESIGN社長の永井一史さんが発起人、九州大学教授の清須美匡洋さんが協力に名を連ねる。

 「そのアイデアが、未来を創る。日本を変える。」とうたい、未来の社会が抱えるであろう課題を解決するため、アイディアを出し、形にし、発信していくのだという。
 かつて、一般の人々が抱く広告会社のイメージは、テレビや新聞の広告枠を受け持ち、企業の宣伝部の依頼でコマーシャルなどをつくる会社、というものだった。だが今や、広告費の総額は3年連続で減り続ける。また、マスコミ4媒体の広告費が縮小傾向になる中で、ネット広告は急拡大。全体の約1割を占めるまでの存在感を示す。世界的にも今後数年、毎年10%超で伸び続けると見られている。
 ビジネスの環境変化の中で、広告会社は、ネット関連はもちろん、PRやコンサルティングなど、幅広い事業領域をカバーするようになっている。「未来」も、その取り組みの一環なのだろう。
 ラボの取り組みの第一弾として、20年後、2030年の社会を想定して、その時代を良くするためのアイディアを大学生・大学院生から募る「MIRAI DESIGN AWARD 2030」を開催。10月1日から応募を受け付ける。「AWARD」では、五つ程度の受賞グループを選定。このグループを交え、来夏に向けて研究活動を行っていく予定だ。
 「未来」への取り組みで思い出すのは、1万年の未来をイメージする「ロング・ターム・シンキング」を提唱し、未来への責任を掲げるシリコンバレーのプロジェクト「ロング・ナウ協会」だ。並列分散処理のスーパーコンピューターで知られるダニエル・ヒリスさんや、英国のミュージシャン、ブライアン・イーノさんらが名を連ねるこのプロジェクトについて、6年前、その代表のスチュアート・ブランドさんから話を聞いた。
 サイケデリックバス、ピッピー文化のテキスト「ホールアース・カタログ」、トリップフェスティバル、パソコン通信のコミュニティー「WELL」、「情報はフリーを求める」――。反抗文化からデジタル革命までをつなぐ流れを先導し続けた人だ。
 そのブランドさんが取り組むのが、ネバダの砂漠の山中に、巨大な時計を建設する計画だ。この時計は、気温差を動力とし、1万年の間、動き続けるという「1万年時計」。プロトタイプは、すでに完成し、大英博物館に収蔵されている。ブランドさんは言う。
 「現代の我々はより多くの科学的知識を手にしている。例えば地球規模の気候変動や天文学上の変化、といった知識。これらは遥かな時間の中で起こる事象だ。だが生態系や気候や遊星に、将来にわたって一体、何が起きるのか、かなりの程度まで知ることができる。それがわかっている以上、我々には未来に対する責任が生じ、責任ある行動が求められることになる。それこそが、この文明が行き着いた考え方だ。遥かな未来に対する責任。それを考える手助けをするのが、ロング・ナウ協会の仕事だ。『時計』は新たな1万年に向けて、『ロング・ターム』を実体化したツールだ」
 その1万年の未来から見た現在は、02010年。「未来に対する責任」を思う手がかりが、かすかに見えてきそうな取り組みだ。
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