ネットのアドレス在庫切れ

コメントする

01/31/2011 by kaztaira

IPアドレスの在庫が底をつくようだ。現在のIPアドレス「IPv4」が規格化された1981年、インターネットにつながるホストコンピューターはまだ200台程度だった。だがそれから今年で30年となり、今や世界のインターネット人口は20億人規模。

 このアドレスの仕組みを開発し、「インターネットの父」と呼ばれるビントン・サーフ・現グーグル副社長は、豪州紙とのインタビューで、「あくまでこれは実験だと考え、実験には(アドレス)43億個で十分だと思った」と当時を振り返っている。
 週末、このIPアドレス枯渇問題についての記事を書いた。下記に再掲する。
●底つくIPアドレス/次世代への移行 急ぐ業界
(2011年1月29日<土>朝日新聞朝刊3面掲載)
 インターネットの土台となる「IPアドレス」の国際的在庫が、週明けにも底をつく見通しになってきた。ネット人口の増加に加え、多様な端末がネットに常時接続するようになり、需要をまかない切れなくなった。今のアドレスの仕組みができて30年がたち、インターネットの広がりに対応した次世代アドレスへの移行作業が急務となっている。(編集委員・平 和博)

 

ip address

現行のIPアドレス「IPv(バージョン)4」は1981年に規格化され、全部で約43億個ある。国際的管理団体「ICANN」(米カリフォルニア州)がこれを256のブロックに分けて、世界に五つある地域管理団体に割り当てている。それが各国の管理団体を通じてプロバイダー(接続事業者)などに分配される。

 中国などでのインターネットの広がりや、スマートフォン、タブレットなどの普及も相まって、昨年は例年の倍近い19ブロックを分配。現時点でICANNの在庫は7ブロックだが、最後の5ブロックは各地域管理団体に均等配分されるため、実質的な残りは2ブロックだけだ。
 この問題に詳しいアジア太平洋の地域管理団体「APNIC」のジェフ・ヒューストン主任研究員は、過去の傾向などを分析し、28日現在で、2月1日にはこの在庫も枯渇するという見通しを公表。各地域管理団体にはまだ在庫が残るが、それも10月には枯渇すると推計している。
 在庫切れにより、インターネットの運行や一般利用者に直ちに影響が出るわけではない。テレビのアナログ放送停波と違い、今あるv4アドレスはこれまで通り使える。ただ今後、ネット関連事業者などが新たなv4アドレスが必要になっても、割り当てを受けるのは極めて難しくなる。
 このため各国で、次世代アドレス「IPv6」への移行作業が進められている。v6はアドレスの数がほぼ無尽蔵で、安全性も向上させている。ウィンドウズなどのパソコンの基本ソフト(OS)や通信事業者、ウェブサービス事業者などがv6対応の取り組みを進めてきた。
 国内でも、総務省や業界団体が対策タスクフォースを立ち上げ、v6対応の促進などを呼びかけている。タスクフォース代表を務める江崎浩・東京大学教授は「v4枯渇が現実問題となった今、関係する事業者はv6対応を本格化させる必要がある」と話す。「中国やインドなど、これからさらにインターネットが急成長する地域では、v6をベースにしたサービスも立ち上がってくるだろう。対応を先延ばしにすると、新しい競争で後れをとる危険もある」
 《IPアドレス》 インターネットにつなげたときに、そのコンピューターを識別するために割り当てられる番号。送信元も受信先もすべてこの番号を基に通信が行われるネットの「土台」。現行のIPv4は2進数で32桁、約43億個ある。次世代アドレスのIPv6は2進数で128桁、約340澗(かん、1澗は1兆×1兆×1兆)と飛躍的に増える。

 

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

アーカイブ

ブログ統計情報

  • 601,644 ヒット
%d人のブロガーが「いいね」をつけました。