デジタル情報は雑多になりたがる

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03/26/2012 by kaztaira

紙の情報とデジタルの情報には、どんな違いがあるのか。わかっているようで、意外に理解できていないそんな問題についても、『朝日新聞記者のネット情報活用術』では紹介している。

 「ここは物理的な制約から自由になった知識の世界だ。この世界を構成するのに適した新しいルールを考えていこう。情報は自由になりたがっている、だけじゃない。情報は種々雑多になりたがっているのだ」
 これは、ハーバード大学インターネット社会研究所(バークマンセンター)上級研究員、デビッド・ワインバーガー氏の、2007年の著書『Everything is Miscellaneous』(邦訳は『インターネットはいかに知の秩序を変えるか? デジタルの無秩序がもつ力』)の一節だ。
 「情報は自由(フリー)になりたがる」とは、カウンターカルチャー雑誌『ホール・アース・カタログ』で知られるスチュアート・ブランド氏の1984年の有名な言葉。それを引きながら、デジタル情報は「無秩序」「種々雑多」であることに価値がある、と指摘している。
 必要な情報にたどり着くためには、その方が都合がいいからだ。
 米国の図書館では一般的な「デューイ十進分類法」と、アマゾン・ドット・コム。「十進分類法」は最上位の10分類から樹形図状に細分化していく分類法で、その本にたどり着くための、樹形図の道は1本。では、アマゾンは?
 著者名や署名の検索、「この商品を買った人はこんな商品も買っています」「ベストセラー商品ランキング」「この商品を見た後に買っているのは?」など、様々な〝出会いのポイント〟が用意されている。
 「(アマゾンが本の)在庫を完全に種々雑多な状態にしておければ、在庫が増えるほどその可能性は指数関数的に広がり、価値が増していく」。ワインバーガー氏はそう述べている。
 量子論の世界では、量子ビットは「0か1か」だけではなく、「0であり1でもある」という状態を表すことができるとされている。

 これまでの紙の分類法が「あれか、これか」だったのに対して、デジタルではまさに「あれであり、これでもある」ことができる。だからこそ、種々雑多であることで、情報の使い勝手がよくなるのだ。

『朝日新聞記者のネット情報活用術』

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