ダメなビジュアルはない方がまし

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09/26/2012 by kaztaira

前回、「アプリとしてのニュース」というタイトルでUSA TODAYのリニューアルのことを取り上げた。データジャーナリズムとも絡めて、ニュースのアプリ化という流れをごく簡単にまとめてみたが、話はさらに先へと進んでいるようだ。
先頃ようやく書籍版が出版された「データジャーナリズム・ハンドブック」を改めて読み返していて、こんな一文を見つけた。

 「ビジュアル化すべきか、せざるべきか」。筆者はアロン・フィルホファーさん。ニューヨーク・タイムズのインタラクティブニュース・エディターで、データジャーナリズムの中心人物の一人だ。

「記事や写真よりも、データの方がうまくストーリーを伝えられることがある。このところ、かなりの報道局で『ニュースのアプリ』や『ニュースのビジュアル化』がバズワード化しているのも、そんな理由からだ」と、もういきなり「バズワード」決定の厳しめの書き出しだ。

誰でもそれなりのビジュアル化ができてしまうツールがいくつも出回り、これまで専門家の領域だったデータジャーナリズムへの敷居は圧倒的に低くなった。

「今や、ジャーナリストが直面する課題は、手持ちのデータをビジュアル化できるかどうかというより、ビジュアル化すべきかどうか、という点だ」とフィルホファーさんは言う。「ダメなデータのビジュアル化は、いろんな意味で、何もしないよりもはるかに悪い」

そこでリンクされているのが、ニューヨーク・タイムズのシニア・ソフトウエア・アーキテクト、ヤコブ・ハリスさんがハーバード大の「ニーマン・ジャーナリズム・ラボ」のサイトに書いた記事だ。タイトルは「ワードクラウドは害悪」。

 ワードクラウドとは、テキスト内の同一単語の使用頻度を、そのフォントの大きさで表すビジュアル化手法の一つだ。IBMのツール「メニー・アイズ」での提供がよく知られている。

なぜ害悪か? ハリスさんは、ビジュアル化も報道であり、そこには伝統的な記事のルールが適用されなければならない、と言う。つまり、必要のない情報をそぎ落とし、データの中にストーリーを見いだす語り口。読者が、テーマの基本を理解できるような文脈。データに問題がないか確認し、結論を確かなものにする。それが美しいかどうかはおまけだ、と。

「そして、ワードクラウドはこれらのルールをすべて放棄しているのだ」

しっかりおさえておきたいポイントだ。

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