新聞社とグーグルの違うところ

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02/03/2013 by kaztaira

「グーグルでは、もし10億のユーザーが使えるサービスを手がけているのでなければ、その開発を続ける意味はなかった。でもシカゴ・トリビューンでは、世界人口の6分の1を喜ばせる必要はなくて、シカゴの遊休化した学校の特集に午後いっぱいを使うこともできる。ほとんど使われない入力フォームを40カ国語に対応させる仕事より、ずっと面白いし充実感もある」

なかなか面白い記事があった。

「グーグル・ニュースからシカゴ・ゴリビューンへ:報道局1カ月の感想(From Google News to the Chicago Tribune: Observations after a month in the newsroom)」

chicagotribuneグーグルでグーグル・ニュースを5年間担当してから、創業165年の老舗新聞社、シカゴ・トリビューンにアプリ開発担当として転職したエイブ・エプトンさんの、報道局1カ月の感想をまとめた手記だ。

グーグルという会社も外部からはうかがい知れない不思議な雰囲気木がありそうな会社だが、新聞社は新聞社で、独特の空気感がある職場だ。この記事は、ある意味、両極端に位置する両者のカルチャーの、体験的な分析になっている。

「グーグル・ニュースにいた5年で、電話を使う人や大声を出す人をほとんどみたことがない」

なるほど、新聞社には電話で大声で話す人は山ほどいる。

「新聞社には無料の食べ物はないが(冷蔵庫から勝手にもってきたり、誰かが(シカゴ・カブスの呪いで有名な)ビリー・ゴートでおごってくれるのでなければ)、人間観察はずっと面白い」

それが感じられるのは速報ニュースが飛び込んできたとき。

「社外との結びつきは新聞社の方が断然強い。特に回りの何十人という記者が速報ニュースの取材にあたる時――見立てや当たれそうな取材先を共有し、さらに取材先に食い下がり、そしてあろうことか、ひどい言葉で悪態までつく」

だがカルチャーの根深い違いの一方で、新聞社とグーグルには共有点もあるという。

「どちらも情報のこと、それに市民社会、民主社会で自分たちが果たす役割のことが頭がいっぱいで、コードを書き、世界を知るには最高の場所だということだ」

さらにこんなことも。

「もしコードと市民社会について関心があるなら、2013年の今こそ、新聞社に入ることを――そう新聞社(あるいは他のどんなメディアでも)――真剣に考えるべきだと思う」

「ジャーナリズムは変革の渦中にあるが、国中のあらゆる報道局がつくりだすプロダクトは、これからの数十年も、世論を喚起し、重要なテーマを理解する手助けになり続けるだろう。この変革に、参加できることを楽しみにしている」

この変革の時期に、シリコンバレーからオールドメディアに飛び込んでいるのはエプトンさんだけではない。

その代表格が、老舗雑誌「ニューリパブリック」を買収、編集長に就いたフェイスブックの共同創業者クリス・ヒューズさんだろう。

その紹介はまた改めて。

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『朝日新聞記者のネット情報活用術』

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