ピュリツァー受賞者らが手ほどきするデータジャーナリズム講座

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11/11/2013 by kaztaira

データジャーナリズムに興味があって、英検3級以上の英語力なら、お勧めしたい無料講座がある。

年明けに開講する大規模オンライン公開講座(MOOC、ムーク)「Doing Journalism with Data: First Steps, Skills and Tools」だ。すでに先月から受講登録の受け付けも始まっている。

Data Journalism Handbook Creators Announce Free Online Data Journalism Course (Data Driven Journalism)

ddj主催するのはジャーナリストの研修機関である「欧州ジャーナリズムセンター」(オランダ・マーストリヒト)と、同センターが開設する専門サイト「データドリブンジャーナリズム」。

運営の中核を担うのは一昨年、初めての解説本『データジャーナリズム・ハンドブック』をまとめた面々。「データジャーナリズムの入門書」などでも紹介してきたが、国際的にデータジャーナリズムをリードする「ロックスター」たちだ。

講座は5人の講師が1週ずつ受け持ち、計5週間。

●ガーディアンのデータグル

第1週目はサイモン・ロジャーズさんによる「編集局におけるデータジャーナリズム」。ガーディアンのエディターとして「データブログ」を立ち上げ、データジャーナリズムを先導してきた代表格。「データグル」とも呼ばれる。

ウィキリークスによるイラク戦争の膨大な機密資料を、グーグルマップを使って視覚化したデータジャーナリズムなどで知られる。

ロジャーズさんは、今年6月からはツイッターにデータエディターとして移籍している。

著書『Facts are Sacred: The power of data』もデータジャーナリズムのテキストとして参考になる。

???????????????????????????????????????????????????????????????●データを見つける

第2週目はポール・ブラッドショーさんの「記事を支えるためのデータを見つける」。

ブラッドショーさんも、やはりデータジャーナリズムの第一人者で、バーミンガム・シティ大学の准教授。「データジャーナリズムでやってはいけないこと」でも紹介した。自身のブログ「オンラインジャーナリズム・ブログ」のほか、サイト「データドリブンジャーナリズム」の編集委員も務めている。

The Online Journalism Handbook: Skills to survive and thrive in the digital age』などの著書もある。

●ピュリツァー受賞者によるデータ分析

第3週目はスティーブ・ドイグさんの「データを理解する1:データの分析から記事のアイディアを見つける」。

ドイグさんはアリゾナ州立大ウォルター・クロンカイト・ジャーナリズムスクール教授

データジャーナリズムの先駆者で、マイアミ・ヘラルドの記者として長年、社会科学の手法を調査報道に取り込んだ「プリシジョン(精密)ジャーナリズム」を実践してきた。

1993年には、データの分析によって、ハリケーンの家屋被害とずさんな建築基準設定の因果関係を解き明かした「What Went Wrong」でピュリツァー賞を受賞

現在もジャーナリストとして活動し、ジャーナリズムNPO「カリフォルニア・ウオッチ」で手がけた診療報酬の不正請求追及キャンペーン「Decoding Prime」では、やはり権威あるジャーナリズム賞「ジョージ・ポーク賞」(2012年)を受賞している。

●データジャーナリズムのベンチャー

第4週目はニコラス・カイザーブリルさんによる、「データを理解する2:乱雑なデータを扱う」。

カイザーブリルさんは、2011年設立のデータジャーナリズム・ベンチャー「Journalism++」(パリ)のCEO。ガーディアンやルモンドなどのメディアと提携し、データジャーナリズムの実践を手がける。

●ビジュアルで語る

そして、最後の第5週目は、アルベルト・カイロさんによる「ビジュアル化で記事を語る」。

カイロさんは、マイアミ大学コミュニケーションスクール講師。ブラジルのニュース雑誌「エポカ」やスペインの新聞「エルムンド」でビジュアルを担当してきたというキャリアを持つ。

カイロさんは昨年、テキサス大ナイトセンターが主催した初のデータジャーナリズムのムークの講師を担当した先駆者でもある。

私自身も受講し、GQ JAPAN「メディア化する教育、ネット講座『MOOC』」や、このブログでも「データジャーナリズムをネットで学ぶ」「ネット公開講座『MOOC』の修了証が届いた」などで紹介してきた。

著書「The Functional Art」は読み物としても面白く、そのブログも開設している。

●基本的なジャーナリズムのスキル

その他にも、ニューヨーク・タイムズ、ディーツァイト、プロパブリカ、ワイアード・イタリアなどのデータジャーナリズムの専門家たちがこのプログラムに関わっている。

受講資格としては、「基本的なジャーナリズムのスキル。基本的なパソコンのリテラシー。スプレッドシートの知識」があげられている。

ジャーナリストとして、日常的にパソコンを使っていれば、これも十分ということだろう。

このようなデータジャーナリズムのスキル自体が「基本的なジャーナリズムのスキル」になるのも、時間の問題じゃないかと思っている。

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ピュリツァー受賞者らが手ほどきするデータジャーナリズム講座」への3件のフィードバック

  1. […] ピュリツァー受賞者らが手ほどきするデータジャーナリズム講座(新聞紙学的)を読んで、わくわくした勢いで「Doing Journalism with Data: First Steps, Skills and Tools」に申し込みをしました! […]

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