どのツイートを表示するかは、ツイッター(のアルゴリズム)が決めるのか

コメントする

09/06/2014 by kaztaira

ツイッターは、ユーザーの目にするツイートを、時系列順(逆順)ではなく、フェイスブックのように独自のアルゴリズムで決めていくのか――。

そんな疑問が、瞬間風速的に米国の業界ウオッチャーの間の話題になっている。

フェイスブックが独自の表示アルゴリズムを使って、心理実験を行っていたことが騒ぎになった経緯もあり、ツイッターもか、との懸念が広がっているようだ。

最高経営責任者(CEO)のディック・コストロさんは、「バカげた臆測」と述べているが、アルゴリズムの導入を否定しているわけでもない。

ツイッター自ら「ツイッターはニュースの基本ソフト(OS)」と位置づけているサービスだけに、気になる騒動ではある。

●CFOの発言

発端になったのは、3日にニューヨークで開催された「シティ・グローバル・テクノロジー・カンファレンス」での、ツイッターの最高財務責任者(CFO)、アンソニー・ノトさんの講演内容だ。

tw6

ウォールストリート・ジャーナルのテクノロジーブログ「WSJ.D」の記事によると、ここでノトさんは、優先度の高いサービス開発として、検索機能の強化、グループチャット機能の導入と合わせて、ツイート表示へのアルゴリズムの導入に言及している。

あるトピックについて、ツイッターが持っているコンテンツの深さと広がりを伝え、そしてそれがユーザーに関心をもってもらえるようなアルゴリズム(が必要だ)。

さらに、こう続けている。

(今の時系列順の表示は)ユーザーにとって必ずしも適切な使い勝手とは言えない。(中略)コンテンツを適切なタイミングでユーザーに提示できれば、よりコンテンツの価値を高めることになる。

そして、アルゴリズムの導入については、こうも述べている。

ユーザーがある日、目を覚ましたら、そのタイムラインが完全にアルゴリズムで順位付けされている、というようなことにはならない。

ただ、ツイッターはすでに一部、アルゴリズムを導入している。

先月からは、フォロー先でないユーザーのツイートも、関心度に従ってフィードに挿入する新機能がスタートした。

tw5

●フェイスブックとの違い

これに対して、ブログサイト「ギガオム」のマシュー・イングラムさんは、「フェイスブック型のフィード選別がやってくる、とツイッターCFO。ユーザーの好き嫌いとは関係なく」と題して、ネット上の主な反応をまとめた。

tw4

そして、こう指摘する。

ツイッターの時系列表示モデルは、多くのユーザーにとってこのサービスの中核機能だ。そして、フェイスブックと比較して、それがツイッターの最も気に入っている部分だと述べるユーザーたちもいる。

CEOのディック・コストロさんは、ツイッターでこう反論した

彼(CFO)は「ユーザーの好き嫌いとは関係なくフィードの選別がやってくる」なんて言っていない。やれやれ、実際の発言に対するなんとバカげた臆測だ。

これがイングラムさんに火をつけたようで、さらに「ツイッターがアルゴリズムでフィードを選別しようとしていることに、多くのユーザーが怒りの声をあげている」として、そのツイートのキュレーションページまで立ち上げた

tw3

また、ノースカロライナ大学チャペルヒル校助教のゼイネップ・トゥフェッキさんも、メディアムの「ツイッターがタイムラインをアルゴリズムでキュレーションすべきでない理由」と題した投稿で、こう指摘している。

tw7

ツイッターは人間による判断で満ちている。そしてアルゴリズムによる選別の問題は、時系列表示が失われるということではなく――それが時には煩わしいことは私も認める――ツイッターの価値の源泉となり、時には予測不能な価値を与えてくれる、その人間の判断を失っていくことにある。

さらに、警官による黒人少年射殺事件を機に大規模な抗議行動へと発展した米ミズーリ州ファーガソンの事件が、ツイッターを埋め尽くしていた時の、フェイスブックのニュースフィードについて、こう述べている。

その時、少なくとも(アルゴリズムで)キュレーションされた私のフェイスブックは、他のユーザーたちも述べているように、(ALS支援の)アイスバケツ・チャレンジであふれていた。

アルゴリズムで制御しようとすると、過去のユーザーの行動やデータに基づくため、どうしてもリアルタイムの発生事案には機敏に対応できないのだ、と。

そして、こう忠告する。

アルゴリズムは与え、そして奪う。(人の)ネットワークを捨て去ってはいけない。価値を生み出しているのは、鳥ではなく、その群れなのだから。

●ニュースの基本ソフト

そして、ほぼ時を同じくして、ツイッターのグローバルメディア担当副社長、ケイティ・ジェイコブズさんのインタビューが「リコード」に掲載されていた

tw1

そこで、興味深い発言をしている。

ツイッターはニュースの基本ソフト(OS)だ。ツイッターの価値と力を真っ先に理解したのが報道機関だった。彼らは速報を流す場所としてだけでなく、ニュースの情報源として、ニュースを確認する場所として、ツイッターに参加してきた。

「ニュースのOS」なのだとすると、なおさら、ブラックボックス化したアルゴリズムでの制御は似つかわしくないように思えるが、どうなんだろう?

———————————–

※このブログは「ハフィントン・ポスト」にも転載されています。

※GQ JAPANのウェブサイトに、「ジャーナリズムの伝統と流行」というテーマで、筆者のインタビュー記事が掲載されています。「ジャーナリズムが得た新たな表現方法──平和博よろしければどうぞ。

Twitter:@kaztaira

『朝日新聞記者のネット情報活用術』

電子書籍版がキンドルiブックストア楽天koboなどで配信中

cover3

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

アーカイブ

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。