「イノベーションは徐々に起きる、そして測定可能だ」とデータジャーナリズムの旗手が言う

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09/27/2014 by kaztaira

アーロン・フィルホファーさんが久しぶりに公の場でしゃべっていた

フィルホファーさんはデータジャーナリズムの世界的なトップランナーとして知られる

だが今年5月、デジタル移行を精力的に進めるニューヨーク・タムズの要、デジタル戦略担当編集局次長から英ガーディアンへの移籍を発表。ガーディアンでは新設のデジタル担当編集主幹に就任した。

その動向が気になっていたが、フィルホファーさんが共同創設者の1人でもあるジャーナリスト(ハック=売文家の意味がある)とエンジニア(ハッカー)のネットワーク「ハックス・アンド・ハッカーズ」ロンドンのミーティングに登壇。フィルホファー節を披露していたようだ。

イノベージョンは徐々に起きる、そしてそれは測定可能だ。報道局にはそのためのスキルが必要だし、報道局にはそれが可能だ。

●「スノーフォール」の読者がわからない

参加者のツイートをまとめたキュレーションサービス「ストーリファイ」のページしかみあたらず、フィルホファーさんのひと言集のようになっているが、それでも雰囲気は伝わってくる。

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新聞はデジタル移行の中で、失敗を糧に成長することが必要だ。

意外な事実も明かされた。

ピュリツアー賞までとったニューヨーク・タイムズのマルチメディア特集「スノーフォール」だが、アクセスの解析は行われておらず、ユーザーの動向を知る術はないのだ、という。

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『マネーボール』理論をニューヨーク・タイムズに応用してみた」で紹介したように、フィルホファーさんはタイムズ時代、報道局内のデータ解析を先導する立場だった。

話題となった同紙の「イノベーション・リポート」の指摘のいくつかは、フィルホファーさんの取り組みの延長線上にある。

それでも、思うようなスピードで改革を進めるのは難しかったということだろう。

●カルチャーとプロセスを変えよ

「報道局をどう変えるつもりか」との質問に、フィルホファーさんは、こんなことを言ったという。

気に入った人材を雇うことはできる。だが必要なのは、カルチャーとプロセスを変えることだ。

具体的にはこんな風に。

報道機関は95%のリソースを、実際には読者の5%しか見ていないもの(例えば紙)に費やしている。

さらにはこんなことも。

物語は大切だし、信頼も大切だ。ただ、デジタル変革前のやり方で物事を進められると思ってはだめだ。

●改めて「サービス」として

ブログサイト「ギガオム」のマシュー・イングラムさんは、フィルホファーさんのスピーチなどを引きながら、改めて、著名ブロガーのジェフ・ジャービスさんの言葉を取り上げている

サービスとしてのジャーナリズム」だ。

私たちがいるのがコンテンツビジネスでないとすると、何ビジネスだ? ジャーナリズムをサービスとして考えてみよう。

何度でも考えるべきポイントだろう。

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※このブログは「ハフィントン・ポスト」にも転載されています。

※GQ JAPANのウェブサイトに、「ジャーナリズムの伝統と流行」というテーマで、筆者のインタビュー記事が掲載されています。「ジャーナリズムが得た新たな表現方法──平和博よろしければどうぞ。

Twitter:@kaztaira

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